インタビュー

ジョセフ・チャン『花蓮の夏』について語る

ジョセフ・チャン

兵役の終わる頃、監督から直接声をかけてもらいました。その時はシノプシスも脚本もなく、口頭で物語を聞かせてもらいました。激しいラブ・シーンがあることもわかっていましたが、魅力的な内容に惹かれて出演を決めたのです。

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ベッドシーンは何度も演じるのがいやだったので、ブライアンとよく相談してから撮影にのぞみました。2人ともテイク1でOKが出ればいいなと思っていました。あのシーンは7つのカットで構成されています。リハーサルは一切やらず14カット分演じたことになります。

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監督は物語をとても上手に語る人です。役者がどう演じるべきか戸惑っている時、演技の仕方そのものを指示せず、例え話を引き合いに出して俳優が役に入れるようにするのです。

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ケイト・ヤンさんと一緒にベッドにいるシーンを撮影した時のことです。僕は監督がイメージする演技がわからず、途方に暮れていました。何度やってもうまくいかないのです。突然監督が僕に言いました。「君は将来何になりたいのか?」あまりに場違いな質問だったので、僕は「え?」と訊き返したのです。途端に現場で大爆笑が起きました。その結果、僕自身がとてもリラックスできてうまくいったのです。あの時のひと言は今でも忘れられません。

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撮影に入る前、監督に台湾でゲイの人達が集まるクラブや集会に何度か連れて行ってもらいました。その結果、同性愛については一般的な固定観念で捉えるのはやめようと考えました。恋愛を性別で判断せず、人と人の間に発生する情感を大切にしなければと思うようになりました。こういう気持ちで撮影に臨めてよかったと思います。

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この映画は単に同性愛をテーマにしている映画ではありません。誰でも思春期においては、自分自身の性的嗜好が男に向いているのか女に向いているのか微妙に悩んだりするものです。また、誰にでも“夏”はあり、その人その人の“忘れられない夏”というものが必ずあるはずです。『花蓮の夏』はそんな輝かしい一瞬を描いた作品だと思っています。

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